想定外リスク


多発ケース


自然災害発生時


 日本は、地震、火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置し、世界の0.25%という少ない国土面積にもかかわらず世界の火山の7%が存在します。地震の発生回数の割合は全世界の18.5%と極めて高く、近未来の東日本大震災クラスの首都直下地震や南海トラフ地震等の大規模自然災害の発生を想定し全国規模の地震観測網と地震発生後の緊急地震警報を伝達する設備の整備が進んでいます。地震予知の技術は現在研究開発中で、突然の大地震発生時には想定外リスクが確実に顕在化します。

 また、昨今の地球温暖化に伴う日本列島の亜熱帯化の進展により、線状降水帯による集中豪雨や巨大台風の襲来等の想定外の大規模災害も深刻化しています。

 さらに、現在、COVID-19パンデミックによる世界規模の伝染病という自然災害が発生し、日本人の誰もがコロナウィルスという目に見えない脅威に晒されています。


人為的災害発生時


 日常生活では、人に起因する出来事による人為的災害が発生します。交通事故は、頻発する典型的な人為的災害であり、想定外リスクに該当するケースが大半です。具体的には、歩道や路側帯を通行中の歩行者や学童や園児に車が突っ込んだケースや悪質なドライバーのあおり運転が原因で高速道路上に緊急停車させられた被害者車両と後続走行車両との衝突事故のケースは、死傷交通事故の発生を事前に想定できなかった想定外リスクに該当します。

 今はまだ日本国内での発生頻度は低いISによる自爆テロだけではなく多発する北朝鮮のミサイル発射実験やロシアの無差別なウクライナ軍事侵攻により、日本国内で突然テロや戦争に巻き込まれる危機的状況が発生する場合を想定されます。多数の人命の生死にかかわる事態発生時の想定外リスクも無視できない状況です。

 最近は、高齢化社会の進展とスマホとインターネットの普及により、高齢者向けの特殊詐欺やスマホ利用者向けのネット犯罪が多発しています。これらも現代社会の典型的な人為的な災害であり、迅速な想定外リスク対策が必須です。